三月は深き紅の淵を

三月は深き紅の淵を

・著者 : 恩田 陸
・発行 : 講談社
・発行日 : 1997/07
・定価 : 1,890円

その本はたった一人にだけ、たった一晩だけしか他人に貸してはなりません。
かつて一度でも、むさぼるように本を読む幸せを味わったことのある人に。

鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に二泊三日の招待を受けた。
彼を待ち受けていた好事家たちから聞かされたのは、その屋敷内にあるはずだが、
十年以上探しても見つからない稀覯本『三月は深き紅の淵を』の話。
たった一人にたった一晩だけ貸すことが許された本をめぐる珠玉のミステリー。

第一章 「待っている人々」
第二章 「出雲夜想曲」
第三章 「虹と雲と鳥と」
第四章 「回転木馬」

「三月は深き紅の淵を」を書くにあたり、とりあえず「外側」の四つの話と、「内側」の四つの話を考えた。これは、「三月は深き紅の淵を」という謎の四部作の小説を巡る話なので、「内側」の話がつまらないのは嫌だな、と思ったのである。

そこで、前から書きたいと思っていた本物の小説の粗筋をそのまま使うことにした。
さて、「外側」はどうしようかと考えて、ある程度「内側」の四部作と二重写しになるようにしようとは思ったが、そのまま重ねても芸がないなと悩んだ。劇中劇もの、入れ子式小説というのが、巷で流行りまくっていたので、気恥ずかしかったというのもある。

漠然と考えていた企画は、第一章「待っている人々」では、「三月は深き紅の淵を」という小説は存在しないことになっており、第二章「出雲夜想曲」では実際に存在していることになっており、第三章「虹と雲と鳥と」ではこれから書かれようとしているところの話、第四章「回転木馬」では、この小説を作者が今まさに書こうとしているところ、というものだった。



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『三月は深き紅の淵を』へのレビュー

全体像はよく掴めませんでしたが、不思議な雰囲気の作品で結構好きな部類でした。

投稿者 溜め息 : 2006年01月30日 14:30

恩田陸さんだらけで、ステキですね。これからじっくり見せていただきます!
三月〜は、読んだあとお腹いっぱいになるような、
贅沢な一冊だな。ってことで、ダイスキな一冊です。
では


投稿者 ことは : 2006年01月30日 19:01

四部作のうち、私は、第一章の「待っている人々」が最も興味を引いた。
第二章「出雲夜想曲」と第三章「虹と雲と鳥と」より恩田陸っぽさが薄く、第四章「回転木馬」のようなエッセイ風!?でもないが、しっかりと計算されポジショニングされた物語。
異質な空間、流れる時間の微妙なズレは、映画を見ているようななにかオーラのようなもので包まれているようなそんな気分にさせてくれた。
ちょうど主人公が述べているように

―――最初からなんとなく気づいていたんですよ、
ここは変な家だ、と。
家に足を踏み入れたとたん、現実世界とぶれた、
異次元に入っていくような感じがしました。
これだけのお屋敷ですから、
家の雰囲気のせいかなあ、と思っていたんです。
でも、僕が使わせてもらっていた部屋に入ったときも、
どこか不安な、変な気分になった。
どうしてだろう、と。

読んでいる途中、まさにこういう異次元に入っていくような、どこか不安な、変な気分になったんです。

投稿者 shoulder : 2006年02月05日 19:22

私は恩田陸さんの作品の雰囲気が好きです。「三月は深き紅の淵を」は一回読んだだけではつかめませんでしたが三度目を読み終わると感動(?)が残っていました。

投稿者 美濃 : 2008年05月11日 13:56


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