上と外〈2〉 緑の底

上と外〈2〉緑の底

・読み : うえとそと
・著者 : 恩田 陸
・発行 : 幻冬舎
・発行日 : 2000/10
・定価 : 440円

G国で軍事クーデター勃発。

楢崎練の帰りを待つ祖父ら家族は突然の報に不安を募らせた。
一方、決起グループに隔離監視された賢と千鶴子は子供たちの無事をすべなく願った。
その頃ヘリコプターから落下した練と千華子は密林を彷徨する。
疲労困憊する中で二人が聞いた轟音。
そこで見たものは!?

ノンストップの面白さで息もつかせぬ第二巻。

一流のひとは、道具や対象に向かった時に適度な距離感がある。人間は、誰かと話すときにある程度の距離を置く。その距離を越えて近くに踏み込まれると、なれなれしいと感じたり圧迫感を覚えたりする。逆に、それよりも遠くなるとよそよそしいとか他人行儀だと感じたりする。
道具やモノにも、それぞれ固有の縄張りのような空間があり、その道具に対する技能が習熟していないひとは、近寄りすぎてその道具の持つ縄張りに侵入してしまっているのだ。楽器のうまい人を想像すればわかり易いだろう。ギターでもピアノでも、上手なひとは楽器にかぶりついたりはしない。
ほどほどの距離を置き、楽器全体をふわりと包み込んでいるように見える。楽器の持つ縄張りに引きずり込まれずに、自分の縄張りと調和させている。おのれの技能を客観視することができると言ってもいいだろう。職人もそうだ。道具とほどよい距離を置き、自分の技能を客観的にコントロールする。
抑制された、コンスタントな緊張感を保ちつつリラックスする。

第1巻と同じく150ページくらいなので読みやすい。
どんどん深くなっているのではまっていきます。



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